“その男”が顔に靴墨をぬって私の前に現れたとき、私の中で何かが弾け飛んだ。
怒りが頂点に達すると笑いがこみ上げてくると良く聞くけど、私にとって今が正にその状態だった。
「おや、桃花さんどうかしましたか?」
私と一緒に“その男”の捜索に協力してくれたあきら先生は、わたしの顔をのぞき込み怪訝そうな顔をする。
「僕の名前は“ムンビ”で~す。よろしくね!」
“その男”はわざとらしく偽名を名乗り、ぺこりと頭を下げる。どこまでも、わたしを舐めているとしか思えない・・・・・
・・・ふ・ふふふ・・・
「ええと・・・神楽・・・君じゃなくてムンビ君だっけ?どうでもいいけど、あんた逮捕するよ」
日本警察の川路蒼一郎は手錠を取り出すが、わたしのもう一人の同行者である島崎貫太郎がそれを制止する。
「何を言ってるんだ!彼は“ムンビ君”で神楽京四郎ではない」
ああ、神様!お許しください。わたしはもう限界です。こんな茶番には、もうつき合っていられません。
「ねえ、“ムンビ君”。わたしがどれだけ心配したかわかる?」
後であきら先生に聞いたところ、その時わたしは最高の微笑みを浮かべながら“ムンビ君”の顔面に拳で一発入れたらしい。
その証拠に目の前には鼻血を流している“ムンビ君”。私の右の拳は、“ムンビ君”の靴墨で黒く汚れていた。
わたしがムンビ君の顔面に一発入れた直後に、あきら先生の携帯電話にP.U.氏の催促の電話があった。彼は今、アトマ嬢とキリンヤガ山府本で、狩りで仕留めた鹿を食してるとのことだった。
「さて行こうか。神の山が俺達を呼んでいるぜ!」
“ムンビ君”はどうやら反省している様子はない。後でもう一発入れるべきだとわたしは考える。
しかし、結局の所。わたしは“ムンビ君”こと神楽京四郎に、振り回される羽目になるのであった。・・・つづく・・・かも?
5月13日やった「キリンヤガの神」のリプレイ小説を、京四郎君の内縁の妻である李桃花さんの視点で書いてみました。
まあ、ストレス発散に書いた殴り書き小説ということでお許しくださいm(__)m
最近のコメント