2009年3月22日 (日)

メディカルエンターテーメント

帯状疱疹で休んでいる間に、海堂尊氏の田口、白鳥シリーズを全部読破しました。

愚痴外来の田口と厚生労働省の役人白鳥が、現代に潜む医療の暗部にメスを入れる物語と言った感じです。

とくにこの白鳥が、厚生労働省の役人なのに内部から厚生労働省のシステムをぶち壊そうとしているのは痛快です。

いや、作者が医者なのもあって今の厚生労働省のあり方に疑問を持っているというのもあるのでしょう。

きっと桝添厚生大臣とか嫌いなんだろうな作者は、と思いながら読みました。

あと海堂氏の作風が面白いのは、全て作品が一つの世界観でやっているのが面白いです。

田口、白鳥シリーズ以外の作品にも、いま話題の「ジェネラルルージュ」のあの人が出てきたりとか、作中事件の登場人物が別作品で主人公になったりとか。

作者曰く、物語が終わっても各キャラ達は行動してるわけだし、その後の物語も書きたいとか。

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2008年6月17日 (火)

神々のプロムナード

鈴木光司の「神々のプロムナード」を読了。

リング、らせん、ループなどでおなじみ鈴木光司氏のサスペンス小説です。

失踪した友人を主人公が友人の妻と一緒に捜索していくのですが、事件の裏には新興宗教団体の影がチラホラ見えてくる、といった感じのお話。

作者がこの物語のプロットを考えたのが、ちょうどオウム事件の前後とか。

リングシリーズもそうだけど、謎を読者に提示して、それを物語の中で徐々に空かされていくという手法はウマイです。流石に、ベストセラー作家だと思う。

話の内容は読み手の感性によって、面白かったりつまらなかったりしますが、小説としての手法はウマイと思います。

ちなみに、舞台の一つで引佐郡引佐町伊平とか出てきた思わず、ニヤリとしてしまいました。

めちゃくちゃ職場と近いのでw

読みながら、ああ、あそこの辺りだよなって。

浜松出身ですからね~作者が。

これ読む前に実は、藤沢周平の用心棒シリーズを読んだりしてたりするのですが・・・

時代劇ばっかり読んでると、現代物も時には読みたくなるものです。

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2008年5月28日 (水)

柳生忍法帳

山田風太郎の柳生忍法帳を読了。

ぶっちゃっけ、魔界転生とあまり変わらない。

配役が変わっただけという感じ。

魔界衆が会津七本槍になっただけ。

でも、ヤングマガジンの漫画版よりは会津雪地獄のシーンがエロティックだったような気がする。

会津の藩主に一族を皆殺しにされた堀家。生き残った女達の復讐に千姫の命を受けて、柳生十兵衛が荷担するお話。

娯楽小説としては十分に面白いし、十兵衛といキャラクターが魔界転生もそうだけど、一癖のあるキャラクターで魅力的に書かれていると思う。なんていうか、歌舞伎ものってかんじで

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2008年4月26日 (土)

周平と風太郎

藤沢周平の短編集「玄鳥」を読了

「三月の鮠」以外、お年を召したおじさん達の話が比較的多かったです。

個人的には、隠居した二人のご老体が友の敵を討ちに行く話である「闇討ち」が結構お気に入りです。

情緒あふれる情景描写、リアリティーのある活劇が物語の世界へ引き込んでいく感じです。

なんていうのかな~?

夕焼けが似合い。

醤油の匂いがしそうなお話がいい感じです。

生活感あふれる描写がいいです。

続けて山田風太郎の「魔界転生」を再読しているんですが、これこれはでいいんじゃないかと思うところです。

歴史上で柳生十兵衛と戦うことがなかった凄腕の剣士達を、生き返らせて戦わせるといったコンセプトはかなり面白い。

伝奇アクションものの走りといえる作品です。

チャンバラシーンは周平作品と比べると、リアリティーよりもエンターテイメントを重視しています。ぶっちゃけ「るとうに剣心」と大して変わらないです。

あと、この人の作品に出てくる忍法は魔法です。何でもかんでも忍法とついていますが、魔法です。

今ヤングマガジンで連載している「Y十M(柳生忍法帳)」を描いてる人に、魔界転生を是非漫画化してほしい。

ちなみに、史実の十兵衛さんは隻眼ではなく両目が見えたとか?そんな話を聞いたことがあります。

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2008年3月 9日 (日)

ミトコンドリアの反乱

瀬名秀明氏の「パラサイト・イヴ」を読了。

本書は買ってから数年たつのですが、何処に仕舞ったか分からなくなったので放置していたのです。しかし、この間偶然本書を見つけたので読むことにしました。

ミトコンドリアの反乱が本書のテーマとなっています。

寄生虫として生物の細胞に入り込んだミトコンドリア。

単細胞生物から多細胞生物に進化し、後に人類という種が地球の支配者になった。

それが全てミトコンドリアの計算だったら?

ミトコンドリアが元々は寄生虫だったという話は、学校の授業で聞いたことがあります。

遺伝子工学の話はなかなか興味深いので、読んでいて楽しかったです。

ホラーというよりは、SF色の方が強いです。

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2008年3月 3日 (月)

チャンバラミステリー

藤沢周平の「秘太刀馬の骨」を読了。

時代小説を書いてるだけあって、殺陣のシーンとかやっぱり上手いと思います。

山田風太郎よりもよっぽどリアリティーがあって上手い。

まあ、風太郎さんの場合はジャパニーズファンタジーだから比べてはいけないのですがw

筆頭家老暗殺に使われた幻の剣技「馬の骨」の使い手を主人公が捜すお話。

ミステリーだけど、この話で地道な捜査とか調査はあまりしません。

主人公の相棒がかなりの直球型で「馬の骨」を伝授されたと思われる人物に、片っ端から真剣勝負挑んでいきます。

まあ、馬鹿なんですが、凄く好感が持てます。愛すべき馬鹿です。

でも結局の所、試合を挑んだ相手は「馬の骨」を伝授されて無いという見解になるんですが最後のエピローグ部分でギョッ!とします。

でも、読み方によっては病が治ってこんなに元気になりました「メデタシ、メデタシ」となるわけです。

故に、最後のエピローグ部分は藤沢周平が仕掛けた読者に対する罠だと思うんだよね?

だって、あの人が犯人じゃ動機がないでしょ?

主人公が気が付かない分けないから、やっぱりあの部分はミステリー用語で言うフェイクだと思うんですが。

以下、「秘太刀馬の骨」を読んだ人のみ分かるネタです。

ズバリ犯人は誰か?

○ピン説です。

北爪兵九郎ではないかと思うんだけど。

明らかにこの人は食わせ者でしょ。

それに一番強かったし。

最後の方で深手を負ったと言いながらも、元気そうに話していた所が臭い。

立場的にも藩主お抱えの暗殺者として申し分ないです。

じぶんは剣一筋だと言いながらも、藩内の事情に詳しいし。

それに、こいつだけでした。勝負したければいつでも来いと言ったのは。

これは、絶対に勝てる自信の現れだったし、本当に余裕だったしね。

銀次郎を軽くあしらう辺り、まだ懐が深そうだからね。

こんな若造に秘太刀を使うまでもないって感じでしょ。

それに「馬の骨」は馬の骨をも絶つ剛剣。

非力な人では無理です。

こいつだけ他の剣士と比べて異色だったからね。

最初は藤蔵かと思ったけど。実は主人公は顔を見てなく推理で言ってるわけだし。

あの嘘臭そうな怪我が臭すぎます。

よって、北爪兵九郎ではないかと思うのですがどうでしょう?

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2008年2月26日 (火)

百器徒然袋

京極夏彦氏の「百器徒然袋雨」「百器徒然袋風」を読了

こちらは、京極堂シリーズで主要キャラの一人である探偵の榎木津を主人公にした中編集です。

ちなみに榎木津は探偵でありながら、捜査も調査もしません。その特異体質により視覚を通して相手の記憶見るだけです。

それで、自分の判断で相手が「悪」と判断した場合は、ぶちのめします。ただ、それだけです。

こんなキャラがいて推理ものとして成立するのが、説明するのが大嫌いという大前提があるからあるからです。

説明なんぞ京極にやらせればいいと、本人は考えているようなので。

さて、本編ですが至ってシンプル。

悪徳代議士、贋作を扱う骨董屋、強盗殺人犯といった連中が悪役として出てきます。

毎回パターンが決まっていて京極堂が詭弁とペテンを使って悪党どもを罠に嵌め、榎木津がぶちのめす。以上です。

榎木津ファンのためのファンブックと割り切って読んだ方がいいでしょう。

まあ、腐った女子には受けるキャラです。

ちなみに、シリーズとして見るなら「女郎蜘蛛の理」か「鉄鼠の檻」が傑作だと思います。

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2008年2月20日 (水)

神隠し

藤沢周平の短編集「神隠し」を読了。

時代劇なんですが、日常の中に起こるちょっとした事件なんかを扱った作品群というべきかな?

ちょっとした事件といっても、登場人物にとっては一生を左右する事柄です。

まあ、そう言ったお話を短編で上手くまとめる手法はすごいです。

個人的には表題作の「神隠し」が良かったかなと思います。

短い話なのにちゃんとミステリーしているのが凄いです。

入り組んだ話ですが、それを短くまとめ上げながらも登場人物を魅力的に書き上げています。

普段は酒と女が好きで、自堕落な岡っ引きをしている巳之介さんですが、一度十手を手に持ち事件に関わると切れ者と化す。ありがちなキャラでありながらも、この短い話でしっかりキャラを立てています。

あと、恋愛ものでありヒーローものでもある「桃の木の下で」がいい感じです。

ヒーローの活躍をヒロインの視点で書くと格好良く見えるんだよね。この手法は、僕は大好きです。

ヒロインの想い人が、さりげなく彼女を助け、そして最後の台詞が「家に来るか、そしてまた嫁に行くもよし・・・俺の嫁になるもよし」もう、こういう台詞が痺れます。

チャンバラあり、恋愛ものあり、ミステリーありで総じて楽しむことが出来ました。

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2008年2月12日 (火)

夏への扉

宇宙の戦士で有名なロバート・A・ハインラインの夏への扉を読了。

主人公のダニーが自分の発明品、仕事、恋人を失い何もない状態でコールドスリープで30年後の未来に放り出されれてしまう物語。

この物語の面白いところは、前半部分でこれでもか、これでもかと不幸が襲い、後半で巻き返す展開が面白く書かれていると思う。

さらにロボット、コールドスリープ、タイムマシンといったSF的要素がさらにおもしろさを高めていると思います。

物語に於いて前半と後半のギャップを上手く利用すると面白くなるという、ある意味お手本的な作品ではないかと。

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2007年12月 5日 (水)

陰魔羅鬼の疵と邪魅の雫

京極夏彦の「陰魔羅鬼の疵」と「邪魅の雫」を読了。

「陰魔羅鬼の疵」は原点回帰的な作品で此といった謎もなく、物語は進展していきます。

事件現場に探偵榎木津と関口君が真っ先に事件現場に乗り込んでいく展開が一作目と同じだったりします。

榎木津が“例の能力”で早い段階で誰が殺人犯か分かっているけど、うまい具合にギミックが盛り込んであって読者にはそれが誰だか分からない。この辺はもう、京極夏彦氏の名人芸です。

この作品では、儒教について多く触れていて儒教を仏教に取り入れた林羅山についての説明が面白かったです。

「邪魅の雫」は京極堂シリーズで、もう一人のヒーロー的ポジションにいる榎木津の恋人のお話。

展開的には「じょろうくもの理」に似ていたりします。

かつて日本軍が研究していた毒物が使用されて殺人事件が起きていくんだけど、その毒物は理論だけ完成されていて生産はされなかったんですよ。すなわち、この世にあってはならない毒物で殺人事件が起きていくわけです

公安と殺人課の警察内同士での衝突とかかなり面白く書かれていると思います。

ただ、惜しいのが妖怪、邪魅についての蘊蓄がなかったところでしょうか。

京極堂の妖怪の蘊蓄がないとちょっと寂しい気もします

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2007年10月29日 (月)

怪人登場

京極堂シリーズの「塗り仏の宴」宴の支度編、宴の始末編を読了。

2冊合わせて2000ページあるから、流石に一冊にまとめることが出来なかったらしいです。

それでも、やっぱり読みやすいです。

かといって、内容が薄いわけではなく豊饒なのです。

巻を追うに連れ、主要人物である榎木津の破天荒さが増していくのがいい感じ。ある意味、もう一方の主人公的存在です。

今回は京極堂の兵役時代の上官だった人が、京極堂と同じ手口を使って事件を起こす。

ストックキャラはアンチヒーロー?

要するに、怪人20面相やモリーアーティー教授のポジションにいる人がでてくるわけです。怪盗キッドも同じポジション?

主人公は兵役時代に、捕まえた捕虜を国家神道に染める洗脳実験をやっていて、そのころの関係者でてくるお話。

催眠実験や洗脳について語るシーンは面白かったです。

あと、相変わらず妖怪についての蘊蓄が長いです。

シリーズ2作目の「もうりょうの筺」が映画化されるけど、あの長い蘊蓄をどうするつもりなのだろうか?

ばっさり切るのかな?

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2007年10月21日 (日)

夜這いと女系社会

京極堂シリーズの5作目である「絡新婦の理」を読了。ページ数の多さ相変わらずすごいですね。同居人曰く、「辞書みたい」だ、そうです。

「理」は書き方の手法が僕的に好きでした。

始まりで「あなたが、蜘蛛だったのですね」という京極堂の台詞からはいるわけですが、探偵小説で云うなら最後の犯人当ての部分をプロローグに持ってきていてエピローグからプロローグに旨く繋がるという手法を使っています。

始めの方に真犯人と思われる女性が出て来るんだけど、彼女が何者か分からない。

話が進むに従って、彼女がどこの誰かがが分かってくるという手法が面白かったです。

「理」では女系社会や夜這いについて長々と説明があり。夜這いは売春とは違い、強い女系社会の名残で高貴なものだったと触れています。こういった民俗学的な蘊蓄がやたら長いのもこのシリーズの売りなんだと思ってしまう。

女系社会の場合は女性が家督を継ぐわけで、種が違っても確実に自分の子供に跡を継がせることが出来るとか。まあ、その辺は理にかなってるなと素直に関心。

あと、このシリーズは探偵、榎木津の破天荒な行動が楽しみだったりします。

女子校で殺人事件が起きても「僕は女学生に会いに来たんだ。陰惨な事件など興味はない」とか云ってるし。

ちなみに京極堂はシャーロック・ホームズというよりはシャーロックの兄貴であるマイクロフトだっけ?と同じタイプ。

要するに安楽椅子探偵で、自分では動かずみんなの持ってくる情報を元に事件の謎を解いてしまう。てか、この時点で既に推理を越えて結論に至っているんだよね。これは最早、超能力です。

最後に憑き物落としと称して、膨大な知識の裏付けがある詭弁とペテンを使い、犯人を始め事件関係者の心の奥に潜む暗部を落とすというのがパターン。てか、これは最早お約束だったりします。

まあ、ページ数が多いけどラブクラフトの作品よりずっと読みやすいです。

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2007年9月28日 (金)

脳の呪縛

ここ最近、京極夏彦の京極堂シリーズにはまっております。ただいまシリーズ4作目の「鉄鼠の檻」まで読みました。

文庫本で1000ページとか平気で越えるのにとても読みやすく、いろいろと勉強になって面白いです。

作者の豊富な知識が凄く生きていて、ページ数が多いにも関わらず読みやすい。

「鉄鼠の檻」では禅宗の深いどころまで触れていて、読んでいて飽きませんでした。

主人公が言うには、脳の呪縛から解き放たれようとする法が禅であるらしいです。以下主人公のこの台詞ですが、印章が深かったです。

「そうだ。無論脳は身体の器官にしか過ぎない。しかし、悲しいかな、我々は我々を取り囲む世界もまた、脳を以てしか識ることができないのだ――」

ちなみにこのシリーズの面白いところは、京極堂と元華族の自称名探偵である榎木津に間に挟まれて翻弄する、ワトソン役の関口君(ストックキャラ、なんの取り柄もない平凡な青年)がいい味を出しているところでしょうか。

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2007年9月 8日 (土)

「この世には不思議なことなど何もないのだよ」

京極夏彦の「姑獲鳥の夏」を読了!

前から京極堂シリーズは気にはなっていたので目を通してみようかと思って購入。

古本屋にして陰陽師の京極堂が事件を解決していくミステリーものです

この京極堂が陰陽師でもあるのにもかかわらず、幽霊などの超自然現象を徹底的に否定するわけですよ。しかも、科学、医学、心理学、物理学に精通していて論理的に事件を説明していくわけだから面白い!

この間、河東氏と神懸かりについて話しました。神懸かりとは、人間がウロな状態に陥ったときに聞こえる幻聴や幻視、それが『神懸かり』という症状だと氏が言ったわけです。

これの主人公が全く同じ事言うので面白い!

あと主人公のこの台詞が好き!

「宗教とは、脳が心を支配するべく作りだした神聖なる詭弁だからね」

このお方は陰陽師であり神主でもあるのに、こんな事を言ってしまうのが素敵です。

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2007年8月 3日 (金)

「バナナフィッシュにうってつけの日」

小説の解剖学で教材とされている「バナナフィッシュにうってつけの日」が読みたくてサリンジャーの短編集「ナイン・ストーリーズ」を購入。

とりあえず、教材の「バナナフィッシュにうってつけの日」を読了。

この作品は一回読んだだけじゃ分からないんじゃないのかな?何度も読むことによって台詞が含んでる重みとか怖さというのが分かってくる作品。

この作品自体面白いかどうか別にして、旨さはあるよね。

掛け合い漫才のような、そういう旨さがあるんだよね。

ユーモアが効いた日常会話だけど、そこに深い意味がある。

何気ない台詞に意味を持たせ、それを伏線として成立させる。読んだ当初は意味が分からないけど、読み終えるとこういう意味だったんだと思わせる旨さ。

計算尽くで書いてるような旨さがあります。

長編よりも短編を書く方が難しいと思います。

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2007年7月 4日 (水)

葉子様

河東氏の薦めで荒井チェリーの『三者三葉』①~④を購入。

ワンダフルデイズもそうだけど、独特のセンスがいいです。

さて三者三葉ですが、主人公の三人が個性的でいい感じ。

特に話が進むに連れて逞しくなっていく、“元”お嬢様の葉子様がイカシます。

割引券を集めたり。

買い物はスーパーの特売日を狙っていく行く。

最初は料理出来なかったのに、自炊と料理が出来るようになったり。

『どっこい生きてる』という感じがにじみ出てるのが最高にいいですw

結構面白いのでお薦めの漫画です~

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2007年6月15日 (金)

魔獣狩り

夢枕漠氏の「魔獣狩り」読了。

そういえばこの人の「大帝の剣」が映画化され次にテーブルトークRPGになるらしいですね。

なんだかんだ言って、この人の作品が映像化されるのは、やっぱりそれなりに面白いからだと思う。

今はタイプムーン作品でわりと有名な伝奇アクションというジャンルを20年以上前に作り出しているわけだから、すごいと思います。

このお方は山が好きで、季節の山菜とか草や花の描写とかがぼくはけっこう好きだったりします。

さて、本編の内容ですが。

高野山から空海の木乃伊が、邪教団の手によって盗みだされることにより物語が始まります。

主人公が3人いて

空海を取り戻そうとする、高野山の僧侶で絶世の美男の美空(女性ファンの人気を狙ったキャラ。)

邪教団に恋人を殺され復讐を誓う、中国拳法の達人の文成。

他人の精神世界に入り込み、心的外傷などの治療をするサイコダイバーの九門鳳介。

この3人が邪教団を相手に戦ったり、腹のさぐり合いをしていくのが面白かったりします。

あと、漠氏は格闘オタクで有名。この人の書く格闘シーンがけっこう読んでいて面白い。

何が凄いかって、血と汗と涙だけじゃなく、精液まで飛び出しちゃうんだからビックリしちゃいます。おしっこも当たり前w(飢狼伝参照)

何にせよ、夢枕漠氏はぼくが物語を作るのに、色濃く影響を受けた作家の一人です。

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2007年5月22日 (火)

アナザヘブン

飯田譲治の「アナザヘブン」を読了

飯田譲治の作り出す物語は面白いです。深夜ドラマでやっていた「ナイトヘッド」は引き込まれるように全話観ちゃったし。

このひとは、監督としても小説家としても面白い物語が作れるなと、つくづく感心してしまいます。

内容ですが、殺害した被害者の首を切り落とし、脳を料理して食べる怪人、通称「マッドクック」。それを二人の刑事が追っていくという物語です。

とにかく物語がスピーディーに展開していき、一気に引き込まれていきます。

通常のサイコサスペンスとはちょっと異質な展開をしていきますが、なかなか愉快痛快でたのしめます。

てか、ここ最近ジャンル問わず何か本を読んでますね。

まあ、常に物語に触れていたいというがあるわけです。

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2007年5月18日 (金)

神は沈黙せず

河東氏の推薦で山本弘の「神は沈黙せず」を読了。

僕は、こういうのもありかなって感じです。

「スプーン曲げ」「UFO」「幽霊目撃」これらの超常現象はすべて神からのメッセージだった!?とまあ、こんな内容です。

一見オカルティックな作品に見えそうですが、中身はかなりハードSFです。

「星を継ぐもの」同様に進化論についても多く語られています。

まあ、暇があったら読んでみてはどうでしょう?

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2007年5月 2日 (水)

星を継ぐもの

ジェイムズ・P・ホーガンの『星を継ぐもの』を読了。

ハードSFとして有名な作品ですが、専門用語が多く抵抗があったため今まで読まなかったんですが、この間読んだらすんなり読めちゃいました。

月面で発見された宇宙人の死体を巡り、生物学者、物理学者、言語学者達がチームを組み、彼が何者でどこから来たのかを調査し、激しい議論の末一つの解答へと向かっていくお話です。

ハードSFでありながら、謎解き要素のあるミステリーとしてもお話が楽しめます。

特に進化論が好きな人にはお勧め。

こういう話をRPGでやってみたい気もするけど、ゲームじゃ盛り上がらないよな~

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2007年4月22日 (日)

夜回り先生

自分の居場所が見つけられず、夜の街を徘徊する少年少女達と向き合ってきた夜間教師である水谷修氏の体験談が書かれた本です。

「おれ、窃盗やった」

いいんだよ。

「おれ、いじめやった」

いいんだよ

「わたし、シンナーやってた」

いいんだよ

「わたし、リストカットやってた」

いいんだよ

昨日までのことは、みんないいんだよ。

「おれ、死にたい」「わたし、死にたい」

でも、それだけは駄目だよ。

この出だしで、いきなり中身に引き込まれていきました。

ノンフィクションは、時にはフィクションよりも感動的で衝撃的ですね。

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2007年4月21日 (土)

エンジェルス・エッグ

村山由佳の「エンジェルス・エッグ」「天使の梯子」「ヘブンリーブルー」を駆け抜けるように読みました。

神様は切ない恋愛小説が、わりと好きだったりします。ようするに面白ければ、それでいいわけでジャンルは選びません。

SF、ホラー、ファンタジー、アクション、ミステリー、別にフランス書院の文庫本でも構わないわけです。そう、面白ければ。

さて、このシリーズですが。

キーポイントは8歳年上の彼女といったところでしょうかね。

エンジェルス・エッグでは、19歳の予備校生と自分の父親の主治医である8歳年上の精神科医との恋愛をを書いたものです。

ヒロインが、わりと神様好みだったりします。

そのヒロインの妹が、主人公の一応の彼女で、後半ゴタゴタがあったりとかするわけです。

主人公の子供を身ごもり、流産しかけて病院に運ばれるヒロイン。そして、最後は医療ミスによる死を迎えるわけです。

このへんのやり切れなさが、なんかいいんだよね。

それに続くあとの2冊が、妹の姉に対する懺悔と再生の物語となっているわけです。

まあ、文章は綺麗なので読んでみる価値はありってことでしょうかね。

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2007年4月 5日 (木)

ラリー しょ○べ○飲ませろ!!

ガンスミスキャッツバーストを読んで、この台詞があまりにも衝撃的だった!

本編においてビーン・バンデットのポジションが、名探偵コナンでいうところの怪盗キッドのポジションにいるなと思う。

てか、ソノケンはライディングビーンの方が描きたいんじゃないのだろうかと思ったぐらいです。

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2007年3月28日 (水)

ニューロマンサー

ウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」を知らずして、サイバーパンクを語るなかれ。

と、いう具合にSFの中でサイバーパンクというジャンルを確立させた作品です。

この世界では、特殊な電極を使ってコンピューター端末と脳を接続させることにより、電脳空間と呼ばれる幻想世界に自分の分身を送り込む事が出来る。

主人公ケイスは電脳空間で防御プログラムを回避し、様々なデータを盗む犯罪者のハッカー。

この世界ではカウボーイと呼ばれています。

カウボーイであるケイスの活躍が、本書では書かれております。

この作品が日本の多くの作家や漫画家などにも多大なる影響を与えてるのは明白です。

早川のSF文庫は結構おすすめな作品が多いのですw

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2007年3月 2日 (金)

インスマスの影 

H.P.ラブクラフトの1番の代表作といえば「インスマスの影」だと神様は思うんですよね。

この作品はいろんな人に影響を与えて何度か映像かもされていたりします。

以下粗筋

母の田舎であるアーカムに行く途中で立ち寄った街「インスマス」

ここの住人は全員独特な特徴を持っており、まるでそれは両生類を思わせるような外観をしている。

この街に興味を持った主人公は、飲んだくれの老人からインスマスの恐るべき秘密を聞くのであった。

かつて、この街の有力者が街に恵みもたらすために、海の神と契約をし、海の神の従者との混血を「インスマス」で作り出しているとのこと。

秘密を知り恐ろしくなった主人公は魚人たちの目を逃れるように、アーカムへ逃げ出すのであった。

アーカムへついた主人公は母方の祖先を調べると恐ろしい事実に気づく。

自分自身も魚人の血が混ざっていることに・・・・

徐々に人間離れする主人公。

そして主人公は魚人たちの故郷。大いなるクトゥルフの眠る「ルルイエ」へと帰っていくのであった。

初めてこれを読んだときが高校の時でいろんな意味で衝撃的でした。

読みにくい文章だけど。心に残る作品であります。

これをきっかけに、様々なクトゥルフ神話の作品に引き込まれていったわけですよ。

他の作品は後日にでも紹介します。

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